Music2007_12

img54cfe599zikbzj.jpegディー・ライト

ワールド・クリーク

自分の感性にグッサリ刺さってくる音楽って、何十年経っても色褪せないわよね。まさにこの作品もそのひとつ。ディー・ライト「ワールド・クリーク」

今から確か十数年も前にリリースされたアルバムだったと思ったけど、今聴いても実に格好良い!ピポ子はハードロックとファンクを沢山聴いていた多感な少女時代に彼らの"音"に出会ったの。

当時クラブミュージックなんてまったく興味なかったのに一発でダウン!彼らの記念すべきこのファーストアルバムは素晴らしいセールスを導き出したと大分経ってから知ったけど大納得ね。1曲目の"ディーライトのテーマ"を聴いた時の衝撃をいまだに覚えてるわ・・・まさに「なんじゃあこりゃあっ!」聴覚の次に奪われたのは視覚。

とにかくボーカルのミス・レディ・キアーのルックスと声には「もう!私、男になりたい!」とにかく当時から、音と映像が一体化する事で完成形になると思っていたピポ子にとって彼らは最高のご馳走だったわけ。ジャケットを見て頂くと分かると思うけど、なんともポップでなんとも可愛くて「音がそのまま映像になってる」という感じなの。

つまり世界観がはっきりしてるのよね。

それでいてメッセージ色も強いからサウンドだけに流されないんだわ。その後レディ・キアーに恋するピポ子は旅行でイギリスに行く事になり、彼女が履いていたプラットフォームシューズを発見!今でこそ見かけるようになったけど、この頃は日本では入手困難だったので即購入したわ。

プラットフォームシューズとは、つま先からヒールまでの底を分厚くした靴で、履くとかなり背が高くなるしごつくなるの。だから上をかなりタイトにしないとバランスが取れないのよ。ディー・ライトもきっとキアー嬢とテイ・トウワ氏とディミトリー氏の絶妙なバランスがとれていたから素敵な作品が生まれたのかもしれないわ。

何事も奇抜さだけでは飽きられてしまう・・・その哲学がしっかりしてないとたちまちヒールで躓いてしまうから要注意ね!!

imgcd6bb3c6zik5zj.jpegマイルス・デイビス

doo-bop

以前からずっと探してたアルバムがあるの。それはマイルス・デイビスの「doo-bop」

初めて聴いたのは今から10数年前だったわ・・・。当時ネットを使ってお買い物するなんて出来なかったからあちこちのCD屋を探し回ったのだけど、全然見当たらなくて結局忘れてしまってたのよ。

でもこの印象的なジャケットが脳裏に焼き付いていたお陰で、時を超えて手に入れたわ!

マイルスのカッと見開いた目とモダンなクッションのコントラストが今見ても本当に格好良い。勿論音も文句なしに素晴らしいけど・・・。この作品は最期のスタジオアルバムで、彼にとって新たな試みだそうだけど、ピポ子にとっては初めての"マイルズ音"だったせいか実にしっくりきたわ。

無機質なループ音に挑みかかる生々しい息遣い・・・車窓から乾いた町並みが現れ、夕暮れ間近の空が崩れ落ちるかと思いきや、朝の冷たい空気が鼻に流れ込む痛さを感じたり、様々なシーンを楽しむ事が出来るの!

とにかく各曲に現れる一音一音の存在感はまさに王者の風格で、有無を言わせないわ。

アシッドジャズというべきか、ヒップホップとジャズの融合というべきか・・・ジャンル分けするのが無粋な気がしてならないわ。とにかくじっくり腰を据えて聴きたい名盤である事は確かだから、皆さんも濃いめのブラックコーヒー片手に体験してみてピポ〜!!

Music Review

2007 12
ディー・ライト / ワールド・クリーク
マイルス・デイビス / doo-bop

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