Music2008_09

imgdb23c078zik9zj.jpegスティーヴ・ヴァイ

サウンド・セオリーズ vol.1,2

2007年発売、スティーヴ・ヴァイ「サウンド・セオリーズ vol.1,2」・・・このフルオーケストラと競演した彼の2枚組超大作アルバムを聴いて、最初に発した一言は『ああ、やっぱりそうだったのか』

初めてヴァイのギターを耳にした時あまりにもトリッキーで独特な旋律に驚かされたけど、その陰に"壮大な物語"が見えていたから今回の競演は自然な流れに感じたわ。

ピポ子が大好きなファースト「Flex-Able」を始めとするヴァイの歴代アルバムからドラマティックな作品がセレクトされているから、ある意味完成形を見せつけられた感じね。もしかしたら、ヴァイは過去の作品を制作している際、頭の中でオーケストラをフル稼働させて作曲していたのではないだろうか・・・そう確信したわ!

オーケストラの人達からすれば、楽譜を見るなり『なんじゃこりゃ』と思う所は沢山あったろうなと思わせるくらい無茶・・・というかチャレンジしている箇所が見受けられるけど、前衛的になりすぎないのが凄い所よ。しかもこれだけの重厚な音圧を受けながらもその圧倒的存在感を放つヴァイは"ギター・オブ・ゴッド"と呼ぶべきか・・・1枚目ではギターリストとして、2枚目では作曲家としてその力を存分に発揮しているわ。

更に驚くべき事に、ミックス作業に2年半という時間を費やしたというのだから、今回の取り組みへの意気込みを感じるわね。楽譜の美しさを讃え、音を自在に操り攻め込んでくる彼に敵は無し!聴く者を異世界へ引きずり込むこの旋律は最早音楽という枠を超え、アートと言うべきか・・・観客の歓声が全てを物語っているわ。

このライブDVDもあるみたいだから、次の機会に是非紹介させて頂くわね。ギターのインストはちょっと苦手という方には特にオススメよ!!

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2008 9
スティーヴ・ヴァイ / サウンド・セオリーズ vol.1,2

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