Music2007_07

img257309f9zik3zj.jpegSymphony X

失われた楽園

Symphony Xの新譜が到着!
タイトルは「失われた楽園」よ。

名盤の前作「The Odyssey」から5年ぶりのアルバムね。ネオ・クラシカルなメタルバンドとして今回で7作目なんだけど、やりきった感のある前作だっただけに、5年のブランクはちょっと心配してたの。知合いの話では、作り直しの連続で、気付けばこんなに時間が経っちゃったそうよ。

毎回壮大なテーマを表現してきた彼らの新作は、失われた楽園に希望の光が見えてきて物語がスタートなの。1曲目のオペラ的展開から、来た来た!!と思ったら意外にストレートなのよね。音の方向性も前作までと比べておとなしくなってしまった感じ。前作を節目として新しい何かを探ってるような音作りだわ。

日本でこの分野と言えばDreamTheaterがメジャーだけど、私はSymphony Xが好き。叙情表現が素晴らしいのよね。1曲が長いから日本のFMでは間違ってもオンエアーされないジャンルだけど、プログレも含めじっくり聞けるチャンネルが日本にも必要ね。

ある有名なDJの方が、『プログレとかかけてると、本当にリスナーが聞いてるのか不安になってくる』って言ってたわ。しゃべってなんぼのお仕事だからつらいのね・・・きっと。

実は海外ではプログレ系アーティストのリリースが多くなってきてるのよ。日本はアーティストの多様性が狭くなってきてるからちょっと残念ね。その分"あまぞーら"で頑張るわ!

ともあれ、Symphony Xは是非、生で見たいアーティストだわね!ちょっとデブだけど(笑)。

img360d459azik3zj.jpegヘアスプレー

ミュージカル

ブロードウェイミュージカル「ヘアスプレー」。

ミュージカル嫌いのピポ子だけど抵抗無く楽しめたわ。やっぱりライブは最高ね!

物語は60年代のボルチモア。音楽とダンス好きの女子高生トレーシーが、ティーンに人気のテレビ番組「コーニーコリンズショウ」のオーディションを受けに行くのだけど、あまりにもメタボな体形でおまけに独特のヘアスタイルをしていると言う理由から追い払われてしまうの。

でも前向きな彼女は自分の夢への信念、力強い両親の愛情、親友のペニーや仲間や恋人に支えられ、様々な困難に立ち向かい遂にプロの登竜門「ミスヘアスプレー」の座を勝ち取る!という内容なんだけど背景に黒人差別や業界の力関係等も描かれていて、一見コメディタッチだけど考えさせられる点も多かったわ。

とにかく俳優陣のレベルの高さには圧倒!当たり前なんだけど、声の響き方が半端じゃないのよ。どんな細い俳優さんでも「その声どこから出てんの?」と言う位響く響く!トレーシーの母親エドナは男性が演じているのだけど、指先の動きまで神経が行き届き女性そのものだったわ。

衣装も髪形も色鮮やかで可愛くて、さながら「動く古着屋」よ!着てみたい服が沢山あったわ〜。

劇のテンポ、演出、歌唱すべてが完璧。

ピポ子的にはあまり明るいストーリーは好みじゃないけど、この作品は例外ね!
あーあーミュージカル活劇・・・やってみたくなっちゃった。

そう言えば、今年の夏、映画版「ヘアスプレー」でトラボルタがFatメイクでビッグママ役を演じるそうよ。ひえ!!!!ドラッグクイーンもビックリ・・・。

imgcaf7e305zikbzj.jpegミッシェル・ンデゲチェロ

peace beyond passion

ミッシェル・ンデゲチェロという女性ベーシストをご存知かしら?

サウンドは耳にしていなくても、「永遠のモータウン」という映画をご覧になった方は、彼女の出演が印象深く残っているかもね。

アルバム「peace beyond passion」を初めて聴いた時はうっとり!その洗練された音にドッキドキよ。これだけ骨太でグルーブ感バリバリの女性ベーシストって、他にはいないんじゃないかしら。

とにかく男前な演奏なのよ!彼女はボーカリストでもあるのだけど、その声はベース同様低くて甘くて太い・・・まさにピポ子好み!CDをプレイモードにした瞬間から、お洒落なバーでワインを頂いてるような心持ちになるの。

ミッシェル嬢に「酔わされた」というべきかもしれないわ。完敗!(乾杯・・・くくく)ジャケットの写真がこれまた素敵で、インディな雰囲気で統一されているわ。

スキンへッドに美しい体をインド綿で包む彼女はまさにアート!音とルックスが見事合致してる〜!

アルバム中盤に収録されている、舞踏と破壊の神であるシバァ神をテーマにした「God Shiva」を聴いた時、今回のコンセプトはオリエンタルとヨーロピアンの融合、そして神々へのオマージュではないかと思ったの。対訳がないから分からないけど、直感で感じたわ。

・・・とにかく、通して聴くと不思議なトリップ感が生まれてくるのよ!
弾いて良し、歌って良し、見目麗しの3拍子のクイーン・ミッシェルはシバァに魅入られたのかも!

ああ・・・神様ってば不公平だわ。

img590a34dazikdzj.jpegキザイア・ジョーンズ

ブルーファンク・イズ・ファクト

キザイア・ジョーンズ・・・ギタリストでボーカリストで粋な奴。

彼のサウンドを楽しんだ事がある方、いらっしゃる?ピポ子は、ファーストアルバム「ブルーファンク・イズ・ファクト」を聴いてひっくり返ったくちよ。

1曲目の初っぱなの1音で"蹴られた"わ。どこか都会的な彼のリズムは大好きなイギリスの匂いがする・・・と思ったら大当たり!

キザイアはナイジェリア出身のお坊ちゃま君で、イギリスのパブリックスクールに留学していたそうなの。やがて音楽の道を志し、親の望むエグゼクティブ道を逸脱したんですって!その後はバスカーと呼ばれる地下鉄などで演奏する路上ミュージシャンとして活動し、レニー・クラビッツの前座を務める迄にのし上がったらしいわ。

資産家の子息だから・・・と冷たい目で見られる事も多かったろうけど、"郷に入れば郷に従え"の方法で一から始め成功を手にしたのよ。半端じゃないわ!

路上で楽しそうに演奏する彼は、生まれながらの表現者ね。ツボに来るリズム、楽曲のセンス、独特のグルーブ感・・・どこをとっても洗練されてるの!!!

ああ・・・ピポ子もこんなお洒落な音を出してリスナーの皆さんをうならせたいものよ。
ううーん、ポンッ!

Music Review

2007 7
Symphony X / 失われた楽園
ヘアスプレー / ミュージカル
ミッシェル・ンデゲチェロ / peace beyond passion
キザイア・ジョーンズ / ブルーファンク・イズ・ファクト

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