Music2008_02

img8747cfcfzikazj.jpegエイミー・ワインハウス

フランク、バック・トゥ・ブラック

エイミー・ワインハウスのアルバム1st「フランク」と2nd「バック・トゥ・ブラック」、へビィロテで鑑賞しております。いやあ〜しかし、何度聴いてもこの声は"毒"ですな。

張る訳でも叫ぶ訳でもなく、余計な力は一切かけずにここまで存在感のある声を出されちゃうと、もうお手上げ!常日頃から思ってたのだけど、ボーカルってやはり持って生まれた声質が勝負だわ!

練習や研究でテクニックを身に付け表現に幅を持たせる事は出来るけど「印象深い声」の前では為す術が無いもの。エイミーはそんな天からの贈り物を引っさげて降りてきたのかもね。

この2枚のアルバムを比較すると、やはり1作目はどことなくお洒落で聴きやすい。あれやこれや水面下で楽曲の創意工夫が感じられ、声が水分を含んでるようなみずみずしさを感じるわ。

ジャケットの写真も健康的でふっくらとしていてどことなくポップ。・・・しかし今作は、絵で言うならモノクロ画1本勝負という感じ!しかも声も"良い感じ"のかさかさ具合・・・キャットアイメイクが確立され凛とした表情からは、強さと美しさがガンガン伝わってくるのよ。

ピポ子はやっぱり2作目を推すかなあ・・・。理由は声と世界観の見事なシンクロ具合にあるの!愛に対して貪欲で奔放な可愛い女エイミーがどこをどう聴いても出てきちゃう。最早どの曲がどうこうなんて書く事は無意味!興味を持たれた方は皆この美しき毒茸を食すべき!!

ある批評家が「彼女はクリーンになれば完璧」というコメントを載せていたのを見て、何も分かっちゃいないな〜と思っちゃった。歌はその人の生き様であり、本人が歌う事で命が宿るもの。無理やり健康にしたってこの味が出る訳ないわよ!彼女には長生きして欲しいけど、不健康で恰好良いソウルはいつまでも持ち続けていて欲しいと思うのはファンの我儘でしょうか・・・。

imga69c7cfazik8zj.jpegドリームガールズ

サントラ

ピポ子はミュージカルが苦手!だってセリフを言ってる側から急に歌いだすんだもの〜。

不自然すぎて抵抗があり避けていたのだけど、「ドリームガールズ」のサントラは抵抗無く楽しめたわ。映画の内容も俳優陣も素晴らしかったからというのもあるけど、とにかくジェニファー・ハドソン、ビヨンセの歌唱力はずば抜けていて、音楽的にも有る意味金字塔を打ち立てたと言っても過言ではないわね。

すっかりハマってしまったピポ子は、サントラ購入という有り得ない行動に出たわ。

ううむ〜映画のシーンが次々と浮かんでくる位どの曲も主張してる。特に本編でジェニファーがメンバー達と言い争うシーンの曲「It's All Over」は圧巻!彼女の発するセリフ自体にがテンポが有り、音に乗っても全く自然なので導入部分がとてもスムーズなのよ。

歌いながら途中セリフに切り替わる部分が有るのだけど、これまたバッチリ決まっちゃう。言葉というものは本来独特のリズムを持つものだから、背景に音を乗せても何をしても成立するわ・・・それが音楽の起源でもあるしね。でも役を演じるだけでなく、その人物としての感情を歌に託すという事を見事やってのけた女優陣は本当に凄いと思うわよ!これなら映画を見てない人でもサントラだけで楽しめちゃうかも・・・。聴いてるうちにピポ子もミュージカルをやりたくなってきちゃった。まずはPODCASTでやってみようかなぁ。

img7839ab8azikazj.jpegマイケル・シェンカー

Lights Out、他

琴線に触れる音色を奏でるギタリストと言えば、マイケル・シェンカーよ!

年代によって好きなアルバムが異なると思うけど、ピポ子のFirstContactはUFO時代の「Lights Out」。特にタイトル曲「LightsOut」はそらみみで『泣いちゃう、泣いちゃうぜロンドン』と聴こえて思い出深いわ〜。文献によれば、当時、英語が苦手なマイケルがUFOのVocalフィルモッグにいじめられ悶々と楽曲作りしてて、それが哀愁漂うギターメロを生み出したなんて読んだ事があるけど、コミュニケーションがメンバー間でとれない事が美しいメロを生み出すなんて・・・何て逆境に強いのかしら。

世代的にはマイケル初参加の「現象」が素晴らしい!ってよく耳にするわ。有名な「Rock Bottom」が収録されているアルバムね。ピポ子的には楽曲も素晴らしいけど、ジャケットに驚いたわ! その質感と存在感は完璧よ。その後のアルバムジャケットもデザイン集団"ヒプノシス"だけど一度見たら忘れないインパクトに脱帽!

そして、我が道を行くを志したMSGのFirst!何が大受けかって、当時の日本版の帯びたたきのコピー文句は最強よ。"神(帰ってきたフライング・アロウ)"。以降、神シリーズが続くけど最高のコピーだわ。出来れば"帰ってきたフライング・アロウ"じゃなくて"フライング・野郎"だったら大爆かも・・・くくっ。この時のドラムはGaryMoore初ソロと同じサイモンフィリップスだったのね。マイケルのエッセンスが凝縮された名盤だわ。

最近のマイケルの状況はあまり詳しくないけど、UFOに戻ったりして頑張ってるようよ。叙情派スーパーギタリストとして語り継ぎたい1人だわ。ピポ子も帯たたきを復活させて自分の配信用画面に入れてみようかな・・・『ピポ子(帰ってきたおやつ野郎)』うひひひ・・・。

imga010dd44zikczj.jpegエイミー・ワインハウス

Live In LONDON (DVD)

うわあっ!イイ女・・・と久々にピポ子の心を鷲掴みにした美女、それは歌姫"エイミー・ワインハウス"。

以前彼女のPVを見た時衝撃を受けたのだけど、ある音楽番組でライブ映像を見て更に彼女の事が気になっちゃったわ。もうこれは恋に近い感覚よ〜。

エイミーはアルコール依存症で何かとお騒がせなアーティストなんだけど、その歌声、ルックス、仕草はまさに王者の風格!2006年に自らのアルコール依存症のリハビリを歌った、ズバリ!「Rehab」が更にヒットし揺るぎない地位を確立したのよ。

自分の体験をそのまま歌にするというのはよくある事だけど、ここまで嫌み無く格好良い仕上がりになるというのはやはりセンスと才能があるからなんだわ。エイミーが登場すると「何よあんた、なんか文句ある?」と言われているような凄い存在感!思わず「ははぁっ!」とひれふしてしまいそう・・・。

彼女はいつもアイラインを猫の様に太く描く"キャットアイ"という印象的なアイメイクをしてるのだけど、とにかく似合い過ぎ!もしピポ子がこのメイクをしたら歌舞伎になっちゃいそうよ。2007年のロンドンでのLIVEを収録したDVDでは60年代風のトップにボリュームを持たせたヘアにミニのドレス・・・そして高円寺の古着屋にあるような年代物のランプを立て、敢てその当時を再現する様なライティングを施し黒人ミュージシャンを従える姿は意外にもキュートなのに恰好良い。

ピポ子は本番前にお酒を飲むという行為に対しては否定派だけど、なぜだろう・・・この人だったら許せてしまうのよね。健康面を考えるとお酒はほどほどにしてもらいたいけど酒瓶片手に歌い続けていって欲しいと思うのは・・・ファンの我儘ですかねぇ。

Music Review

2008 2
エイミー・ワインハウス / フランク、バック・トゥ・ブラック
ドリームガールズ / サントラ
マイケル・シェンカー / Lights Out他
エイミー・ワインハウス / Live In LONDON

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